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2型糖尿病

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Diabetes

2型糖尿病

特定健診で糖尿病の指標HbA1cが高い値の方の割合が「兵庫県で最も多い市町村が加古川市」

播磨町・稲美町も上位に位置 この地域の方々には非常に身近な病気です

※平成28年度加古川市国民健康保険特定健診 兵庫県国民健康保険団体連合会データによる

 
2型糖尿病とは

2型糖尿病の方は生活習慣の乱れだけでなく
大なり小なり糖尿病になりやすい体質を持っている

一般的に"糖尿病"と表現した場合2型糖尿病を示す事が多いです。

2型糖尿病は遺伝的素因(※1)によるインスリン分泌能の低下(※2)に、環境的素因としての生活習慣の悪化に伴うインスリン抵抗性(※3)が加わり、インスリンの相対的不足に陥った場合に発症する糖尿病です。

一般的に生活習慣病と称されるタイプの糖尿病が2型糖尿病ですが、これにはインスリン分泌能の低下が不可欠です。

ですから生活習慣の乱れだけではなく、2型糖尿病患者さんは大なり小なり糖尿病になりやすい体質を持っているとも言えます。

  1. 遺伝的素因:親や親族に糖尿病をもっている人がいると普通のひとより糖尿病を発症する可能性が高い体質。糖尿病になりやすい体質。
  2. インスリン分泌能の低下:膵臓の機能の低下により、十分なインスリンを作れなくなってしまう状態。
  3. インスリン抵抗性:インスリンは十分な量が作られているけれども、効果を発揮できない状態。
 
 

糖尿病の可能性がある方は2000万人を突破
HbA1c高値は兵庫県の中で加古川市が最多

平成28年度厚生労働省国民健康・栄養調査によると糖尿病が強く疑われる者が1000万人を突破しました。糖尿病の可能性を否定できない者と合わせると2000万人を突破しました。

特定健診で糖尿病の指標であるHbA1cが高値となる方の割合が兵庫県で最も多い市町村が加古川市で、播磨町・稲美町も上位に位置しています。

この地域の方によっては非常に身近な病気です。

2型糖尿病は「成人発症」がほとんど
日本では「男性」に多く 肥満した人にも多く発症

加齢に伴いインスリン分泌能が低下しますので、成人発症がほとんどです。また、わが国ではやや男性に多い事が知られています。

肥満した人に多く発症しますが、肥満していなくてもインスリン抵抗性が悪い方には発症する可能性もあり注意が必要です。

2型糖尿病の原因

2型糖尿病の原因

 
 
 

摂取カロリーや炭水化物の接種割合が多い
食生活や運動不足などの生活習慣が大きな原因

摂取カロリーや炭水化物の摂取割合が多いなどの食生活や運動不足などの生活習慣が大きな原因です。

糖尿病になりやすい体質(遺伝子)についてはゲノムワイド関連解析で、沢山の原因遺伝子が報告されています。中でもKCNQ1という遺伝子は日本人の2型糖尿病発症に非常に強く関連している事が解っています。

これらの遺伝的素因に基づくインスリン分泌能の低下に高脂肪食、過食、運動不足から肥満・インスリン抵抗性が加わり、膵β細胞が代償性にインスリンを十分に分泌できなくなると発症します。

2型糖尿病は遺伝する?

2型糖尿病は遺伝します。

過去の疫学研究では兄弟姉妹に2型糖尿病を持つ方がいる場合は、いない場合に比べ発症リスクが2~3倍、両親が2型糖尿病であるとその子供は3~4倍の発症リスクがあります。

生活習慣が大きな原因
2型糖尿病の治療

2型糖尿病の治療

糖尿病は症状が乏しいことから”サイレントキラー”と呼ばれています

厳格に血糖をコントロールすれば、合併症なく糖尿病ではない人と同じような生活が出来ます

厳格な血糖コントロールを行った場合と怠った場合の比較イラスト

糖尿病は放置すると「腎不全から透析」 「視力低下」
「失明」 「下肢の切断」に至る場合もあります

2型糖尿病も他の糖尿病と同様に、厳格に血糖をコントロールすれば、合併症なく糖尿病ではない人と同じような生活が出来ます。

しかし、放置すると腎不全から透析になったり、視力低下や失明したり、下肢の切断に至る場合もあります。

また、心筋梗塞や脳梗塞など致死的血管合併症を引き起こすのみならず、最近では癌や認知症とも関連している事が報告されています。

症状が乏しいことから、糖尿病は"サイレント・キラー"とも呼ばれています。

薬物療法・
インスリン療法

多種多様な2型糖尿病の病態に合わせた治療をいたします

インスリン投与や経口血糖降下薬投与、GLP-1受容体作動薬という注射薬も使用可能です

内服薬治療
2型糖尿病の飲み薬は下記の表のように7種類もあります。
またこれまでGLP-1受容体作動薬は注射剤しかありませんでしたが近々飲み薬(リベルサス錠)が保険で処方できるようになり合計8種類になります。
膵臓の働きや合併症の有無を調べた上で個々の患者さんに応じた飲み薬と組み合わせを考えます。
注射薬治療
(GLP-1受容体作動薬)

膵臓からのインスリン分泌促進、グルカゴン分泌抑制、胃排泄能の低下、食欲抑制など様々な部位に作用し血糖値を低下させてくれる注射です。一部の注射は血糖値を低下させるだけでなく心臓病や腎臓病の進行を抑える働きがある可能性も報告されています。
最近週1回タイプの注射が増え合計6種類になりました。患者さんごとによって適切な注射はことなりますので血糖値がなかなか改善しない方はご相談ください。

インスリン

インスリンの注射は下記の表のように様々なタイプのものがあります。
膵臓の働きや血糖値のパターンを調べた上で最適なものを選択します。
インスリンの注射というと抵抗を感じる方が多いと思いますが患者さんによっては早めにインスリンを開始した方がよいケースがあります。
合併症を阻止し健康で長生きできるよう考えていきます。

 
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